Aブロック審査1



審査フォーム


ロマンス

校則

2人:はいどーも!!

大地:自己紹介しますか。…いりませんね。えへ。

英二:キャラを定めてくださーい。殺しますよ。

大地:まぁ訳分からないこと言わないで,聞いてくださいよ。

英二:カンにさわるけどどうしたん??

大地:高校生の俺としてはねぇ。校則ってすごく邪魔なのよ。

英二:まぁそやね。

大地:特に携帯なんか学校の中で使えないのは不便なの。

英二:まぁでも授業中に鳴ったりしたら迷惑やし仕方ないんちゃう??

大地:じゃあもし仮にトイレに行く時はどぉするん??

英二:トイレに携帯要らんやん。

大地:なんでやねん。時間との勝負やぞ。

英二:意味分からん。

大地:だって高校生なんて恥ずかしくて個室が使えないから
   体育館のトイレまで行くやろ??
   腕時計もそれまでの道のりで長田先生に
   引きちぎられて時計がないやん。
   そしたら時間配分に困るやろ??

英二:なんで長田先生は引きちぎったん??
   それに時間配分てなんやねん??

大地:用を足す時間配分やろ!!移動に3分,ふんばりに2分,尻拭きに13分。

英二:お尻ぼろぼろになるやん。
   もぉそんな言うならトイレなん我慢せぇや。

大地:じゃあもし,そこで我慢して漏らしてしまい
   それが恥ずかしくて不登校になり
   自分を変えるために花を植えるボランティアを始めたら
   自分と同じ境遇の女性に出会い,
   恋に落ちて幸せな家庭気付いたらどうすんねん。

英二:幸せになってるやん!!それならええんちゃうん??

大地:言ってもうたな!!それならええって!!
   幸せな家庭には子供が必要なんやぞ!!

英二:ええやないか。育てれば!!

大地:お前,パパとして名前はどうする気やねん。

英二:俺??そんなんトイレでの出来事がきっかけで
   生まれたんやから「ケツ男」でええやん。

大地:なんやねんそれ!!お前はケツ男って
   名付けられた子供の苦しみが分かるんか!?

英二:めっちゃええ父親やん!!

大地:「ねぇお父さん??」
   「なんだい??」
   「なんで僕はケツ男って名前なの??」

英二:知らんわそんなん!!じゃあ,なんて名前にしたいねん!!

大地:…シリ男。

英二:変わらへんやろ!!

大地:変わるわ!!
   名前を並び変えたらオシリでちょっと可愛いやんけ!!

英二:そんなんケツ男でもオケツやないか!!

大地:オケツはなんかロックマンで言うと
   フォルテみたいやないか。

英二:フォルテはどっちかって言ったらカッコイイわ!!
   ならオシリはどぉやねん??

大地:まぁそやな…あえて言うなら
   100歩譲って…パリスヒルトン??

英二:ロックマンで例えろや!!

大地:…ってゆうかなにが楽しくていい年した
   男の子がお尻について熱くかたらなあかんねん!!
   挙句の果てに
   お尻をロックマンで例えろってもう病気やん。

英二:お前がやらせたんやろ!!

大地:悩みがあるんか??パパ抱きしめようか??

英二:俺はお尻やないわ!!

大地:知ってとるって。俺はお尻とはコンビは組まんよ。

英二:分かるわそんなん!!

大地:…。

大地:…。

大地:…。

英二:何しとるん??

大地:行数かせぎ。

英二:無駄なことすんな!!やめさせてもらうわ!!

2人:ロマンスでしたー。




乱舞ドライブ

縮めて伸ばして。

二人:乱舞ドライブです。よろしくお願いします。

羽崎:よろしくお願いします。

新井田:よろしくお願いします。

羽崎:『よろしくお願いします』、縮めて、『ヨロイマス』

新井田:意味・・・新種のマス。

羽崎:「今の季節、旬の魚ってなんですかね?」

新井田:「う〜ん・・・やっぱり、今の季節は、サンマとかタラとか・・・あと、ヨロイマスとかですかね。」






羽崎:『ヨロイマス』、伸ばして、『ヨジカラロイヤルホストニマストウニュウ。』

新井田:意味・・・四時からロイヤルホストにマスを投げ入れる。特別な意味はない。

         ただ、ものすごく、てんやわんやになる。






羽崎:『四時からロイヤルホストにマス投入。』、縮めて、『ホストニトウニュウ。』

新井田:意味・・・お気に入りのホストにドンぺりではなく、豆乳をいれてあげるこ

と。

羽崎:「みさこ様から、豆乳いただきました〜!!」

新井田:「豆乳一気コール、いくぞ〜!!
     羽崎の!豆乳飲むとこ見てみたい!
     はい、飲〜んで飲〜んで飲んで、飲〜んで飲〜んで飲んで、飲〜んで飲〜んで飲んで、健康!」






羽崎:『ホストニトウニュウ』、縮めて、『ホストウニ』

新井田:意味・・・新種のウニ。

羽崎:「このウニ、見たことないウニなんですけど、なんて言うんですか?」

新井田:「ホストウニって言います。針先の遊ばせ方がホストっぽいので、この名前が付けられました。」






羽崎:『ホストウニ』、伸ばして、『ホスピタルニイコウ、トウニョウダカラ』

新井田:意味・・・豆乳飲みすぎて、糖尿病だから、病院に行こう。






羽崎:『ホスピタルニイコウ、トウニョウダカラ』、縮めて、『ホスピタル、トウニョウ』

新井田:意味・・・不安な病院。

羽崎:「急にお腹が痛くなってきた・・・。あ、ちょうどいい所に病院が。」

新井田:「いらっしゃいませ。『ホスピタル糖尿』へようこそ。」






羽崎:『ホスピタル、トウニョウ』、縮めて、『ピニョ』

新井田:意味・・・崖の上にいそう。

羽崎:「♪ピ〜ニョ ピ〜ニョ ピニョ 魚介類。ヨロイマスに育てられた〜。」

新井田:「♪ピ〜ニョ ピ〜ニョ ピニョ 母さんは、ホストウニのメスだよ〜。」






羽崎:『ピニョ』、伸ばして、『ピラニアニョウボウ』

新井田:意味・・・ピラニアのように何にでも噛み付く女房。

羽崎:「俺の奥さん、昨日、フライパンに噛み付いちゃってさ〜。・・・って、お前、

その怪我どうしたんだ?」

新井田:「奥さんに噛まれたんだよ〜・・・。病院に行ったら、全治2週間だって。
     『ホスピタル糖尿』の医者に言われた。」






羽崎:『ピラニアニョウボウ』、縮めて、『アニョ』

新井田:意味・・・韓国版ポニョ。「アニョハセヨ」的な意味でね。うん。







羽崎:『アニョ』、伸ばして、『アンニンキョウフ』

新井田:意味・・・杏仁豆腐を中心にして起きる、さまざまな怪事件。
         君は、この事件の謎、解けるか・・・。
         2009年、4月9日、恐山でのみロードショー。







羽崎:『アンニンキョウフ』、伸ばして、『アンニンキョウフ2』

新井田:意味・・・続編。







羽崎:『アンニンキョウフ2』、縮めて、『ニンキ』

新井田:意味・・・世間一般の評判のこと。

羽崎:「今回は『アンニンキョウフ』に主演の人気俳優、新井田さんにお越しいただきました〜!」

新井田:「舞台挨拶に来ました、新井田で〜す!恐山の皆さん!こんにちは〜!」






羽崎:『ニンキ』、伸ばして、『ニンジンキライ』

新井田:意味・・・人参が嫌い。

羽崎:「ニンジンはちゃんと食べなさい。」

新井田:「いいじゃんか〜。嫌いだもん。」

羽崎:「食べないと、糖尿になるよ?」

新井田:「ヤダ!糖尿はヤダ!『ホス糖』には行きたくない!」






羽崎:『ニンジンキライ』、伸ばして、『ニジハンカラサンジハンマデキシワダホウメンニライチヲナゲイレル』

新井田:意味・・・二時半から三時半まで岸和田方面にライチを投げ入れること。

羽崎:「ライチが!ライチが降ってきた!」

新井田:「意外と硬い!意外と硬い!」






羽崎:『ニジハンカラサンジハンマデキシワダホウメンニライチヲナゲイレル』、縮めて、『デキシ』

新井田:意味・・・溺れ死ぬこと。

羽崎:「ライチで溺れ死ぬ〜!」

新井田:「意外と溺れる!意外と溺れる!」






羽崎:『デキシ』、伸ばして、『アリガデート、キョウガショウブノヒ』

新井田:意味・・・付き合って3週間の蟻(♂)と蟻(♀)。
         果たして、蟻(♂)は蟻(♀)にキスができるのだろうか。
         青春ラブコメディ「蟻がデート、今日が勝負の日」
         2009年4月9日駿河湾近辺でのみロードショー。






羽崎:『アリガデート、キョウガショウブノヒ』、縮めて、『アリガトウ』

新井田:意味・・・お礼の言葉。

羽崎:「ありがとう」

新井田:「ありがとう」

二人:ありがとうございました。




模範少年

他人

K:アハハハハ。
R:アハハハハ。
K:いやぁ楽しいね、人生ってヤツは。
R:先週、母さんが入院してさ。
K:あら。
R:で、まぁ、今後どうするかってのを父さんと話し合ってるんだけど。
K:え、何、お母さんは今どういう感じで?
R:寝たきりだね。うん、まぁトラックにね、撥ねられりゃそうなるわな。
K:そうか。何か、ゴメンな、勝手に楽しんじゃって。
R:いや全然良いよ。ホラ、何と言ってもアレじゃん、俺らは他人だし。
K:おぉ、そうだよな、他人だ他人。
R:アハハハハ。
K:アハハハハ。
R:意識がさ、戻らないんだよ。
K:そうなのか。
R:当たり所が悪かったらしいんだ。本当、最悪の事態も考えなきゃ、って。
K:お前のお父さんは何と言ってるの?
R:あまり詳しくは語ってくれないけど、まぁそりゃショックだよな。
K:それはもう、気の毒だな。何か俺に出来る事があれば言ってくれよ。
R:だから良いって、気にしなくても。他人なんだからさ。
K:そうか他人か。取るに足らずか。
R:そう。もう取るな取るな、俺の事なんか。
K:俺はお前の事を放っておいても良いワケだな?他人なんだな、俺達は。
R:そうだ、俺達は他人だ。何も気にする事なんてないぞ。
K:よし、他人だ。他人祭りだ。
R:アハハハハ。
K:アハハハハ。
R:何も親孝行出来てないなって。こんな時にしか考えられない自分が情けないよ。
K:今からでも遅くはないんじゃないのか?
R:実際問題、深刻なんだ。助かる見込みは少ないらしいし。
K:お前がそんな弱気でどうする。お前のそんな姿、俺は見たくないぞ。
R:いや、まぁそれならね。見なければ良いんじゃないの?他人なんだし。
K:あぁ、なるほどそうか、他人なんだからな。俺のさじ加減だな、コレは。
R:お前のな。そうそう、他人なんだからコレ。
K:無理してね、励ます事も無いと。そういう事で良いんだな?
R:アハハハハ。
K:アハハハハ。
R:明日手術だって。成功率は本当に低いらしい。
K:祈ろう。成功を祈るしかないよココは。
R:そうは言っても、もはや絶望的なんだよ。父さんも半ば諦めかけてる。
K:むごい話だ。最愛の人を亡くすかもしれない悲しみなんて、俺には想像出来ない。
R:とは言え、元々は他人だったワケだからな。父さんと母さんは。
K:そういえばそうだな。という事は、何だ、然したる問題があるワケでもない、と。
R:まぁ必然的にそうなるな。そういう意味でも諦めかけてるのかもな、父さんも。
K:流石お前のお父さんだけあって達観しているな。尊敬に値するよ。
R:やめてくれよ、そんな、他人の父親に向かって尊敬ってお前。
K:いやぁ、俺、お前の家の養子になりたいくらいだよ。
R:え、ちょっとお前それは本当やめろよ。俺とお前は他人くらいが丁度良いんだよ。
K:あぁ、まぁ、それもそうか。必要以上に親密になる事もないんだな。
R:そうそう。何を躍起になる事があるんだよ。友達未満他人止まりで良いじゃないか。
K:他人でな。止まっているとも。俺とお前は他人止まりだ。
R:アハハハハ。
K:アハハハハ。
R:ま、そんなワケだし、母さんの心配はしなくても良いよな。
K:えー、そこは心配しとけよ。家族なんだろ?
R:だって、本当の母さんじゃないし。
K:何だ、他人なのか。
R:他人なんだよ。皆、他人なんだ。
K:アハハハハ。
R:アハハハハ。
(終)




戦場のピアニスト

銭湯のオナニスト

父親「来たぞ、銭湯だ!」

息子「うおおおー!」

父親「さあ息子よ、本能に任せて脱げ!」

息子「うおおおー!」

父親「今から中へ殴りこみに行く。いいか、ここは戦場だからな。決して油断してはならない。
   銭湯では裸と裸の戦闘が繰り広げられている。」

息子「な、なんてシリアスな戦場・・・!」

父親「覚悟して行くぞ。」

息子「・・・うん・・・!」


(バタン!)


息子「うわあ・・・裸体で溢れかえった渋谷みたいだ。」

父親「ひるむな。」

息子「ここからどうするの?」

父親「ここは戦場だと言ったが、同時に男同士の触れ合いの場でもある。
   ということはだ。男同士の交流を深めればもう仲間同然の関係になるんだ。
   そう、ここは裸体で溢れかえったポケモンの世界だと思えばいい。」

息子「と、とりあえず安全なんだね!でもどうやって交流深めるの?」

父親「鍋だ。鍋パーティーだ。」

息子「鍋?・・・まさかこの浴槽自体を鍋にするってこと?」

父親「ご名答。人が沢山いるのは勿論のこと。熱々のお湯があって、更には具を入れるスペースだって十分にあるからな。」

息子「父さん・・・見直したよ・・・!」

父親「うへへへへ、そうだろう!そうだろう!
   お前は父ちゃんみたいな大人に絶対なるんだぞ。さ、準備だ。お前は人を集めて来い。」

息子「自惚れてる父さんなんてイヤだ。」

父親「・・・父さんこれからは謙虚に生きるよ。」



父親「・・・で、なんだこれ。」

息子「どう?僕の割には頑張ったけど。」

父親「随分集めてきたな。御婦人が一人混じってるし。」

息子「番台のおばちゃんも交えた方がより盛り上がると思って。」

父親「男湯におばちゃん一人だけはちょっとカワイソウだろう。ここオッサンしかいないし。」

息子「えー・・・。じゃあ少し離れてちょっと待ってて。」



(ガラガラガラガラガッシャーン・・・キャーキャー!)



息子「やった!ベルリンの壁崩壊だ!」

父親「バーカ!我が息子のバーカ!女湯との仕切りを壊して混浴にしてどうしろってんだバーカ!」

息子「人数は多い方が盛り上がるって父さん言ったじゃないか。女性増えたからおばちゃんも安全だし。」

父親「多すぎて具が足らない所まで考えろ。」

息子「ああん盲点。」

父親「見ろ、オッサン達が女湯の方をずっと凝視したまま動かないぞ。」

息子「あ、見て!あそこのオッサンが若い女性で乾布摩擦始めたよ!」

父親「(俺もやりてえ・・・。)」

息子「女湯の方では遂にナンパが始まってるうううううっ!
   あ、あそこのオッサンはそこら中の女性の陰毛を頭に植え始めたよ!」

父親「(羨ましいことこの上ない・・・。)」

息子「あ、全部抜かれた。」



父親「とりあえず鍋始めるか。何か女湯の方からやけに瓦礫が投げられてるけど。
   あそこの大浴槽に具を全て放り込め。今日はキムチ鍋だ。」

息子「・・・前々から思ってたんけどさ、これ汚らしくない?」

父親「我慢だ。それに、あの浴槽には多くのおじいちゃんたちが浸かっていたろう。
   ということはだ。おじいちゃんが持つ特有の『長寿エキス』という物が染み出ていて体にいいだろう?」

息子「生命の神秘なんだ。」

父親「皆で鍋を囲んで、皆で長生きしようじゃないか。」

息子「父さん・・・。僕父さんみたいになる!」







父親「さあ皆さん、具をどんどん取ってって!具は早い者勝ちですよ!

   白菜とかはよく染みてから取って下さいね!絶対ですよ!我が家のルールですから!

   あ、若い女をダシにして美味しい思いをしようなんて絶対させませんからね!ウッヘヘヘヘ!

   ・・・あっ!目に染みるっ!前言撤回するから汁をこっちにかけないで!

   ほらほら、もう乾布摩擦はやめて一緒に食べましょう!ね!でも垢はお湯で落としてきて!

   そんでもってそこは頭に白菜とかネギとか植えないで!後で底に残った野菜を好きなだけ植えていいですから!

   おじいちゃん、それは豆腐じゃなくて瓦礫!がーれーき!あーあー血が垂れてお湯に混ざってる。

   だけどキムチ鍋だから血に誰も気付いてない!お前ら皆バカか!

   あーちょっとちょっと!牛乳とコーヒー牛乳は風呂上りに飲むものだってばおじいちゃん!

   鍋に牛乳注いで牛乳がゆみたいにしちゃダメ!

   牛乳は最後にご飯とダシと一緒におじやにして召し上がるの!これ我が家のルール!」







息子「ふぅ。満腹感。鍋ってこんなにアツいものだったんだ・・・!」

父親「どうだ、これでもう銭湯の人々と仲間だ。鍋も悪くないだろう。そして、盛り上がった後に浸かる湯もな。」

(グツグツ)

息子「父さん見直しちゃった。二人っきりでお風呂なんて久々だし。」

父親「たまにはいいもんだろ?それにこのお湯は『唐辛子エキス』に『長寿エキス』、
   はたまた『美女エキス』も染み出てるから非常に身体にいいんだ。」

息子「凄いや!僕父さんを見直したよ!父さんみたいになりたい!そして父さんをここの鍋に誘いたい!
   ・・・でもなんだか凄く熱くない?あと唐辛子で凄くヒリヒリするんだけど。」

(グツグツ)

父親「息子よ・・・!父ちゃん男泣きするぞそんなこと言うと!
   俺とお前との間にある愛は、他のどんなものよりも熱く熱く、そして熱いものなんだからなハッハッハ!」

(グツグツ)

息子「そうだね!ハッハッハ!(スルーされた!愛の力でスルーされた!ハッハッハ!)」

(グツグツ)

二人「ハッハッハ!」

(グツグツ)

(グツグツ)

(グツグツ)










番台のおばちゃん「若いモンのエキスが染みた良いダシが取れたぞウッヒッヒ。」




劇団ヴァージニティー

ストリートパフォーマンス

(チャッチャカチャッチャ、チャッチャッチャ、チャッチャカチャッチャ、チャッチャ
ッチャ、)



牧原:あの男だな、通報にあった『加藤茶のテーマで踊りながら脱いでる』ヤツは。
   いかん、既に9割方露出してる!



(プワァーーーーーー、プワァプワァプワァプワァプワァープワァプワァプワァー)



桃崎:いよいよ最後ね・・・。
   ちょっとだけよ・・・。
   
(プチッ)

桃崎:・・・誰だ、勝手に曲を止めるのは!

牧原:すまんね、警察の者だ。

桃崎:すいませんで済んだら警察は要らないんですよ!

牧原:その警察を目の前にその台詞が吐けるとは、いい度胸だ。
   ちょっと2,3質問させて欲しいんだがね。

桃崎:あのう、話、長くなりますか?

牧原:事と次第によってはな。

桃崎:それじゃ、先に一つお願いさせて頂いても宜しいでしょうか?

牧原:何だね。

桃崎:踊ってる時は、動いているせいかあまり感じないんですが、
   さすがにパンスト一丁でじっとするのは寒さ的に厳しいんで、
   上だけでも羽織らせてくれませんか?

牧原:先に下に羽織れ。
   さもないと、有無を言わせずここ以上に寒々しい所に連行してやる。

桃崎:分かりました、じゃあ早めに終わらせましょう。

牧原:君は自分の置かれている立場が分かっているのか?
   君に現場確認の進行の主導権は無いんだよ、いいね?

桃崎:・・・はあ。

牧原:ではまず名前と年齢から聞かせてもらおうか。

桃崎:桃崎修一、31歳です。

牧原:えーと、現在の時刻は・・・午前0時21分か。
   こんな夜中に、君は一体この広場で何をしているんだ。

桃崎:ご覧の通り、ストリップですよ。
   今回は女性の持つ艶めかしさから、男性の持つ雄雄しさへと変貌する、
   といったテーマでの表現に挑戦してみようかと。

牧原:挑戦云々の前に、これね、猥褻物陳列罪だよ。

桃崎:ちょっと待ってください!まだチン列してません!

牧原:そういきりたつな。

桃崎:いきりたつどころかそそりたつ段階にも至ってません!確認しますか!?

牧原:自分に不利になる発言は控えておけ。
   まあ良かったじゃないか、パンストを脱ぐ前に止めてもらって。

桃崎:それにしても、パンストって意外と暖かいんですね。
   女性が愛用する気持ちも分かります。

牧原:ん、パンストを穿くのは初めてか?

桃崎:初めてですよ。人を女装癖があるみたいに言わないで下さい。

牧原:じゃあ聞くが、何故女装した上でその衣装を脱ぎ始めたんだ?

桃崎:だから、最初に答えたじゃないですか。
   今回のストリップのテーマは『女性を演じる男性の美しさ』なんですよ。

牧原:テーマ以前の問題だぞ、どうして男性のアンタがストリップをするんだ。

桃崎:あなたも既成概念に捉われる方ですか。
   いいですか、男女平等が叫ばれて久しい昨今、
   ストリッパーが女性だけという間違った先入観は、おかしいと思いませんか?

牧原:三十路男の貧弱な全裸じゃ金は取れんだろ、そっち系の方が対象でもない限り。

桃崎:あなたは何もご存じない。かつては日本にも数多くいたんですよ、
   インディーズとして野外活動をしていた男性ストリッパー達が!

牧原:ほう、何か言いたそうだな。

桃崎:人々は・・・彼らが持つ、羞恥心を捨て去った鋼の精神と猛々しい肉体美に、
   尊敬の念をこめて『王』の称号を与えました!そう、それこそがッ!

牧原:ストリーキングだろ?やっぱり犯罪じゃねえか。

桃崎:ストリートダンサーの一種として考えて下さいよ!

牧原:法改正が必要になるようなことを、私の一存で考えることは出来んよ。
   大体、ストリッパーが路上で活動しようとするな。
   ていうか、二度とそんな活動しようと思うな。

桃崎:ケツも出せないような人は黙ってて下さい!

牧原:ケツを出さないから、こうやって口出しできる身分にいるんだよ。

桃崎:どうしてあなたにそこまで言われなければいけないんですか!?
   どうして、芸術を追究しているだけの僕が、責められなければいけないんですか!?

牧原:そんなこと言われても、私は警察官の立場として・・・。

桃崎:そうやって既得権益に固執して、芸術を迫害するような真似は止めて下さい!
   中世ヨーロッパのルネサンス時代を知らないんですか!?

牧原:お前さんのヌードがミロのヴィーナスに匹敵するとはとても思えんけどな。
   そうやって自己を正当化するのは、署の方でゆっくりやってくれ。

桃崎:それにですね!僕は既存のストリップの概念を壊すべく、
   『3スト』を手法に取り入れているんです!

牧原:やけに壮大な戯言になりそうだな。

桃崎:まず第一にッ!『”スト”リート系』!
   時代の最先端を走るナウなヤングのギザギザハートにど真ん中”スト”ライク!

牧原:お前さんの台詞に最先端さを感じんな。

桃崎:そして第二にッ!『”スト”リップ』!
   ストリートストリッパーとしては、勿論テーマから外せません!外すわけにはいかないッ!
   ボールはインコースを目一杯ギリギリについているッ!

牧原:むしろアウトコースに大きく逸れる敬遠球だと思うぞ。
   そこをテーマから外せば、世間的には問題ないのに。

桃崎:そしてラストにッ!『”スト”ッキング』!
   ストッキングは全人類のロマン!

牧原:言い切っちゃうのか。

桃崎:男にとってストッキングは脱がせるべきもの、
   そして女にとっては穿き、かつ脱がせられるべきものッ!
   しかし敢えて女の方から脱ぎ出す、これもロマン!
   そして時には男が穿く事もある、それもまたロマンッ!
   まさに欲望という名のミットへ向けてジャストミートオォォォッ!

牧原:ちょっと興奮気味に語っているようだが、
   で、これもストライクだと、お前さんは言いたい訳だな。

桃崎:勿論です!

牧原:そうか、それじゃストライクが3つでアウトだな。
   午前0時24分、現行犯逮捕だ。




七草


草野:あー、腹減ったな。お、ラーメン屋があるじゃん。結構狭そうだな。まぁいいや。入ってみよう。(ガラガラ)すみませーん。

鈴城:あ、いらっしゃい。

草野:アレ?ラーメン屋・・・ですよね?

鈴城:はい。(ポン)

草野:・・・ドイツ語の辞書?あ、付箋がしてある。(ペラッ)あ、蛍光ペンで塗ってある。なになに・・・「Rahmen」・・・ドイツ語で、枠?

鈴城:分かって頂けましたかな?

草野:枠の店なんですか。でも、なんでこんなややこしい店名にしてるんですか?

鈴城:いやね。枠売り業界が最近アツイから、意外性が必要だなと。

草野:枠売り業界?初めて聞きましたが。

鈴城:この店舗は、枠売り業界の全国シェア70%をしめているんですよ。

草野:この小さい店舗で!?枠売り業界、冷め切ってるじゃないですか!

鈴城:まぁ見てって下さいよ。全国シェア70%の品揃えを!

草野:その数字はあてにならないんですって!

鈴城:お願いします!サービスしますから!

草野:・・・そこまで言うなら見て行きますけど。あ、これはなんですか?

鈴城:あ、それは窓枠です。

草野:窓枠?

鈴城:ええ、窓枠です。

草野:え、窓枠だけ売ってるんですか?

鈴城:いや、枠屋ですから。内側を売ってもね。

草野:ガラスは?

鈴城:いや・・・ガラス屋で。

草野:じゃあホームセンターで買いますよ!2度手間じゃないですか!

鈴城:よいしょ。(ズルズルズル)じゃあ、これどうですか?

草野:なんですか、この箱。

鈴城:21世紀枠です。

草野:高校野球の!?こんな所で売ってるんですか?そもそも物質ではないじゃないですか!

鈴城:毎年、協会の方が買って行きますよ。あなたもどうですか?1つしかない限定品ですよ。

草野:いや、買っても使い道ないし、来年のセンバツどうするんですか!協会も店で買っていたなんて公表できないでしょ!

鈴城:あなたに買われたら、そりゃ困りますよ。

草野:じゃあ薦めないで下さいよ!

鈴城:じゃあ・・・(ベリベリベリ)

草野:何で壁紙はがした所にあるんですか!・・・って箱の中に何もないじゃないですか。

鈴城:ほらほらー。窓枠だよー。買っちゃいなよー。

草野:・・・は?

鈴城:誘惑です。

草野:だから、物質を薦めて下さいよ!それに窓枠は要らないんですよ!誘惑される訳ないでしょう!

鈴城:・・・田中?おい・・・田中!

草野:いきなりなんですか!?

鈴城:・・・田中!大丈夫か!・・・え、これを?・・・分かった!絶対に売って見せる!・・・どうぞ・・・

草野:ドラマチックにされても買いませんよ!(ゴソゴソ)え!?カメラに、照明に、何かの書類?枠の欠片もないですよ!

鈴城:ゴールデン枠です。

草野:あ、まともな「枠」でした、すみません。・・・って違うでしょ!なんでテレビの視聴率いい時間帯を任されなきゃいけないんですか!

鈴城:一気に職までもらえるんですよ!?あなた、どうせフリーターでしょ?

草野:ちゃんと真面目に働いてますよ!フリーターだったとしても、フリーターにこんな仕事、荷が重過ぎるでしょ!

鈴城:夢を買えるんですよ!裏方ですけど!

草野:僕は今の職に満足してるんで、いいです。

鈴城:この店で買ったゴールデン枠は全部大コケしてるんです。

草野:ダメじゃないですか!

鈴城:まぁ、い「わく」憑きですけど。

草野:絶対に買いませんよ!

鈴城:いいですか?あなたがこの魅惑的ないわく憑きの枠を買うことによってわくわくを得ることができるんですよ!

草野:わくわくわくわく、うるさいんですよ!買うわけないじゃないですか!

鈴城:む・・・じゃあこの商品は・・・

草野:もういいです!ダジャレの商品名ばっかじゃないですか!

鈴城:待って下さい!

草野:何ですか!?

鈴城:ご迷「惑」をお掛けしました。すみません。 

草野:・・・全然上手じゃありませんよ!




ケースバイケース

コント「循環バス

持村:次は〜、東町一丁目〜、東町一丁目です。

川嶋:・・・

持村:次は〜、東町二丁目〜、東町二丁目です。

川嶋:・・・

持村:・・・あの、お客さん。

川嶋:・・・なんでしょう?

持村:降りないのですか?

川嶋:そうですね、もう少し乗っていようかと・・・ダメですか?

持村:いや、ダメではないですが・・・
   お客さんが乗ってから、この循環バスはもうとっくに2周しちゃいましたけど・・・

川嶋:ああ、もうそんなに乗っていましたか。時の経つのは早いなあ・・・

持村:まあかまいませんがね。どうせ誰も乗るわけじゃないし・・・

川嶋:そういえば私が乗ってから誰一人乗り降りした記憶がありませんね。

持村:それはそうでしょう。なにせ、このバスは停留所がないところを走っていますから。

川嶋:あれ?じゃあ、あなたが「次は〜、東町一丁目〜」などと言っていたのは・・・

持村:あれは単に「その町に入りましたよ」という意味合いで、そういう停留所はありません。
   それに、そう言ってみた方が雰囲気も出ますしね。

川嶋:そうでしたか・・・しかし、どうしてそんなことを・・・?   

持村:趣味ですよ。昔からバスの運転手になりたくてね。

川嶋:じゃあ、バス会社に就職して、普通にバスを運転すればいいじゃないですか。

持村:家業を継がなくてはならなくてね・・・

川嶋:家業ですか?

持村:ええ。うちは、先祖代々、「チン」と鳴らない電子レンジの開発を手がけてきてね・・・

川嶋:なんですかそれは?なぜそんなものの開発に・・・

持村:あれは電子レンジが開発されて間もない頃でした・・・
   隣の家がとてもあたらし物好きな家で、
   シャープが日本初の電子レンジを発売してすぐ、隣の家はそれを買ったのです。

川嶋:ほう。

持村:隣の家が電子レンジを買ったと聞いてからすぐのことでした。
   隣の家から、あの恐ろしい「チン」という音がしたのです・・・

川嶋:・・・そんなに恐ろしいものですかね?

持村:あなたはあの音の魔力を知らないのですか?

川嶋:魔力って、そんなたいそうなものでもないと思うのですが・・・

持村:いや、あの魔力は相当なものでした。
   なにせ、あの音がした瞬間、私の祖父は空襲警報と勘違いして飛び上がったのですから・・・

川嶋:まあ、おじいさんならありえるかもしれませんが・・・

持村:あと3日で、寝たきりのギネス記録を更新するところだったのに・・・

川嶋:そんなギネス記録があったのですか?初耳ですね・・・

持村:寝たきりが治って喜んだらいいのか、ギネス記録に届かずに悲しんだらいいのか、
   その後うちの家では3ヶ月間家族会議が続きました・・・

川嶋:あなたの家にとってはそれがそんなに重大な事だったのですか・・・

持村:3ヶ月会社を無断欠勤している間に、父親は会社をクビになり・・・

川嶋:会社を休んでまで家族会議していたのですか?それは大変な・・・

持村:それ以降、我が家では「チン」と鳴らない電子レンジの開発・普及に全力を注ぐこととなったのです・・・

川嶋:そうですか・・・それは大変でしたね。今でもその・・・電子レンジの開発をやっているのですか?

持村:いや、もうやめましたよ。

川嶋:やめた?それはまたなぜ・・・

持村:去年父親が死にましてね。葬式が終わった後にこう思ったのです。
   「これからは自分の好きなことをしよう」って・・・

川嶋:なるほど。

持村:そのままバスの運転手になることも考えたのですが、
   長年の電子レンジの開発で、決められたレールの上を走ることには飽き飽きしていたので・・・

川嶋:それでこのようなことを・・・で、普段はなんのお仕事をやっておられるのですか?

持村:いい友達がいましてね・・・
   その友達の紹介で、今では日本一のベルトコンベアーメーカーに勤めています。

川嶋:ベルトコンベアーメーカーですか・・・
   決められたレールの上を走るのがいやなあなたが、決められたレールを作っているわけですか・・・

持村:やはり、走らされているのと、走らせているのは気持ちの上で違いますよ。

川嶋:そういうものですかねえ・・・

持村:で、休日にはこうしてあてもなくバスを走らせているというわけです。

川嶋:なるほど。

持村:あなたがバス停を作って手を振ったりしていなければ、
   今日も1人でずっと走っているつもりでした。

川嶋:いやあ、この辺りにはバス停がないのに、最近見慣れないバスが走るようになったから、
   なんだろうと気になって・・・バス停作っちゃいました。

持村:しかし、ものすごく本格的なバス停でしたね。

川嶋:そうですね、2週間かけて寝ずに作りましたから。

持村:道理で・・・なかなか手が込んでいる。

川嶋:おかげで会社をクビになりましたけどね。

持村:あなたもうちと変わらないじゃないですか・・・あ。
   もうすぐあなたの作ったバス停ですよ。降りますか?

川嶋:いや、もう少し乗らせてください・・・ダメですか?

持村:いや、かまいませんよ・・・




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