2 2007年度 ACC CMフェスティバル 入賞作品発表会
今回は、僕が毎年恒例のごとく行っている「ACC CMフェスティバル 入賞作品発表会」を見に行った感想を書きたいと思います。 いやー、今回も楽しかった!ひゅーひゅー! え、前回と全然ノリが違うって? 前回は真面目に語りたい題材だったんですよ。今回はフランクに行きます。 というか、毎回堅苦しいと僕も見る人もつらいよ! えー、知らない人のために簡単にいいますと、「CMに賞を与える祭り」です。うん、そのまま。 全日本シーエム放送連盟(通称ACC)が主催する年に一度の国内最大広告賞。 1961年にスタートした歴史の長いフェスティバルです。 賞の内容としましては、上からグランプリ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、ファイナリスト、地域別ファイナリストとあります。 また、それらの賞とは別にそれぞれのCMが持つ社会性、独創性、話題性、グローバル性、時代性などの選考基準をベースに選ばれる「ジャーナリスト賞」というのもあります。 さらに、個人個人に送られる特別賞もあり、ベストプロデュース、ベスト撮影、ベスト演出、ベスト演技などなどさまざまな賞を与えられます。 ちなみに、今年のベスト演技賞は長瀬智也さん、大友康平さん、藤原紀香さん、トミーリージョーンズさん、本島美和さんでした。 確かに演技派な方々たちが勝ち取ったなという印象。 特にジョーンズさんはボスのCMでかなり皆さんの印象は深いのではないでしょうか。 今ではメガネっ子に萌えてますからね。 大物になんちゅう感情を与えてるんだと。 あ、後僕個人的にはソフトバングのお兄ちゃんとお父さんにも与えて欲しかった。 で、ここからは僕個人で感じた最近のACCで選ばれるCMの展望を。 このフェスティバルで選ばれる条件を一言で言ってしまえば、あらゆる面でクオリティが高いことだと思うんですが、僕からしてみればどの作品もそのクオリティを感じる作品だなと思います。 地域ファイナリストの九州ブロックを見ても、どれにも個性を感じるんですよね。 ラジオであれば面白おかしい展開にしたり、または簡単には考えられないような視点でそのCMを引き立たせる。 テレビも同じく面白おかしい展開にしたり、「こう表現するか!」と驚かせる表現法を取ったり。 この大会で賞をとったCMたちは、それらを精一杯注ぎ込んだCMなわけです。 ただ商品や会社のPRになればいいというものではない世界。 独創性と芸術性をもってして商品を引き立たせる力がなければだめな世界なのかなと感じました。 コレはもはや「作品」です。 そして、このフェスティバルにはしっかりと常連がいます。 簡単に会社名を挙げますと リクルート キューピー コカコーラ ナショナル 大日本除虫菊等など。 特にリクルートは最強です。ゴールド枠のひとつはリクルートのためにあるようなものです。 コメディチック作品の中では最高峰かと。 キューピーも「キューピーしか出来ない作品」という感じで、毎回独創的な作品を作り上げています。 そのほかの会社のどれも、一味違うものばかりです。 これらの作品の詳細は「ランキング」コーナーで後々発表していきたいと思います。お楽しみに。 いろいろなCMを見て思ったのは、CMは一体何をする場なんだろうということ。 もちろん商品や会社など、対象物をアピールするためにあるものです。 ただ、これらのCMを見ているとどれにも個性を感じます。 CMに個性が必要かといえば必要でしょう。 では、何のために個性をつけるのか。 まず第一にはそれらの商品や会社を印象付けるため。コレはもちろんそうでしょう。 そして第二には作品として製作者達が表現したい世界を作り上げるため。 もはやCMは表現の場でもあるんだと思います。 芸人さんはネタを作り、それを発表する場としてライブや番組でネタを披露します。 CM製作者達も、一つ一つのCMが舞台なんでしょう。 しかも、たとえひとつの商品でもその表現方法は無限にあります。 ひとつの表現方法を選んでも、そこからどう手を加えるかによってさらに印象も変わります。 それらを選び抜き、表現しぬくには、全てにおいて充実した要素が必要かもしれない。 個性も技術もアピールも、全てにおいて十分な力があってこそすばらしいCMが出来る。 そうなんじゃないかなと僕は考えます。 ちなみに今回のテーマは「華」。 なぜか、惹きつけられる個性がある。 見ている人、聴いている人を、 幸せな気持ちにさせてくれる。 気がつくと、いつの間にか、好きになっている。 「華」とは、その CM が発散し、 醸し出している魅力そのもの。 メディアの多様化の先に見えてくる テレビやラジオのクリエイティブには、 ブランドの世界観を核にした 人の心で感じる力が、もっと大切になってくる。 「華」のある人達がつくった、 「華」のある CM にたくさん出会いたい。 (ACC CMフェスティバルのサイトより抜粋) つまりは、「人を惹きつけるパワー」を持った作品を選び抜いたということでしょう。 そう考えると、僕にとっては「華」を感じまくる作品ばかりだったなぁと思います。 まあ「華」という可憐な名前のテーマの割には小便が止まらなくなるCMがあったり、やたら育毛剤のCMが多かったり、ケツの割れ目をズームとかいってるトイレのCMがあったりと、どこか選出に悪意を感じてしまいそうな気分になりかけました。面白かったですけどね。 でも、ゴールドを取った日本医師会のCMも秀逸といえば秀逸でしたが、アレは人を惹きつけているんでしょうか? 華やいだ気分というよりすごく重い気分になったんですが。 考えさせられるCMではありました。 しかし、「人の心で感じる力」ってとてもいい言葉だと思いますね。 いいCMというのは、目で見て脳で覚えるものだけではなく、それと同時に心に響くことも大切なのかもしれません。 確かに、世の中はメディアの多様化であふれています。 CMの対象も日がたつごとにぐんぐんと増えていきます。 だからこそ、ガツンと心を響かせるCMが大切になっていくんだと思います。 人の心で作り上げ、人の心で感じるCM。 僕はそんなこの世界に強い憧れを抱いています。 詳しい内容はランキングでまた語りますが、最後にこれを見てる皆さんに一言。 「あーCMかったりぃなぁ」とかいいながらテレビを見ずに、たまにはCMも真剣に見てみるといいでしょう。 きっとその中に、心動かされるCMがあるはずです。 笑ってしまうCMもあれば、感動してしまうCMもあります。 CMをもっと目で見て愛でてやってください。 PS このフェスティバルを参考にした長文単発企画をやってみたいのですがどうなんだろうか。 とりあえず今は大型企画が多いので提案どまりです。 (2008 3/9) |