RPGにおける魔女っ娘の存在意義会議in道具屋→公園→道具屋。




はづき:健太、この剣はどう?

健太:(持つ)うーん・・・ちょっと重い・・・。攻撃力はありそうだけどな。

はづき:そっか・・・この剣から感じるオーラと、健太から感じる負のオーラがバッチシだと思ったんだけど。

健太:・・・・・・他人に言われたんだ、受け止めなきゃ。

はづき:まぁ健太の剣買いに来たんじゃないし。

健太:そだよ、お前良い杖見つけたのか?

はづき:うーん・・・どれもこれもイマイチかなあ。悪くは無いんだけど。

健太:そうか・・・。

はづき:あ、なんだこれ?

健太:どうした?

はづき:いや、そこの隅っこに置いてあったんだけど。いやに汚れてるなぁ、この杖。

健太:なーんか不気味だな。戻しとけよ。

はづき:・・・いや、これ凄いしっくりくる。汚れも取れそうな感じだし、これにする!

健太:お前が良いんならいいけどさ・・・いくらなんだ?

はづき:えーっとね、50G。

健太:おいおい、ますます不気味じゃねぇか。ほら、このリンゴ1個と同じ値段だし。

はづき:いいのー!健太のオーラの価値もそれぐらいだしさ!

健太:あれ?さらーっとヒドいこと言われた?

はづき:言ってない言ってない。



はづき:うーん、力が湧いてくる気がするぞー!ほらほら、最強のあたしに勝てるかー?!

健太:ほら、そこで犬に勝ち誇るな。

はづき:えい!うわ、魔法の出もいい!

健太:だからと言ってな、そこで犬に出した火で肉を焼いて与えるな。

はづき:(がくん・・・っ!)

健太:・・・あ?どうした?

はづき:・・・・・・ふっふっふっ・・・。

健太:・・・・・・あれか?ついになんか振り切っちゃったか?

はづき:あたしは今はづきではない・・・・・・・。

健太:おーい。

はづき:はづきの中にある、ダークサイドな部分「はづこ」だ!

健太:・・・・・・あ。目がなんかいつもと違ってカッコいい。・・・これはマジでダークサイドか?

はづき:あたしと戦え!

健太:こんな平和な商店街で?

はづき:別に郊外に出てもいい!

健太:そこら辺の公園でいいよ。なんで閑静な住宅街の中でバトらきゃならねぇんだ。

はづき:なんとなく荒らしたいからだ!

健太:・・・・・・ねぇ、そこの犬くん。ここら辺にさ、そこそこ大きい公園ない?



健太:ほら、犬くんが連れてきてくれたこの公園で、バトろうぜ。

はづき:あたしも頑張るからお前も頑張って戦え!

健太:エール交換?

はづき:あたしから行くぞー!回復魔法!

健太:手負いだったんだったら先に言えばよかったのに待ってやったのに。

はづき:(キューン)よし、体調戻った!

健太:えーっと、まずは軽く・・・突き!

はづき:とっ。さすが、突きのスピードなら出身の村6位!

健太:あの大会出場者9人だったろ?中の下だったんだぞこのやろ。悔しかったんだぞこのやろ。

はづき:あたしの番だね?行くぞ、回復魔ほ

健太:未だにか。未だに手負いなのか。

はづき:自分でも予想外に傷が深かったんだよ!

健太:よし、手当てタイム5分!

はづき:よし!すまない!

健太:気使いつつ戦いたくないわ。

はづき:・・・絆創膏ない?

健太:・・・ほい。

はづき:どうも。(ペタペタ)

健太:・・・・・・・・・。

はづき:あ、違うとこくっついちゃった。

健太:・・・・・・・・・。

はづき:よし、戦い再開!5分もいらなかったな!

健太:・・・残りの3分30秒はオレからの優しさとして受け取ってくれ。

はづき:いくぞー・・・サンダー!

健太:お、危なっ。・・・そこそこ威力あるじゃないか、こっちも本気で戦えるぞ。

はづき:サンダー!

健太:・・・・・・あれ?

はづき:サンダー!

健太:ちょっと?

はづき:サン・・・なに?

健太:・・・・・・え?あれか、何やらの一つ覚えかお前。

はづき:何やらって?明らかにそこ濁したよね?

健太:バ・・・・・・カバの一つ覚えって言うんだよ。

はづき:カバ・・・ヒポポタマスのカバ?

健太:カバ。

はづき:河の豚と書く?

健太:イルカ。

はづき:一つの級のさんずいの河と三本の川?

健太:なんで一級河川がここにおいて見参だよ。帰ってもらえ。

はづき:「ヒポポタマス」ってさ、響きが凄いポップじゃない?

健太:・・・・・・まぁ。

はづき:ヒで一旦息を抜いてからのポポがたまんない!

健太:・・・とぉ。

(ゴスッ)

はづき:はう!

健太:・・・勝った。

はづき:いたた・・・。

健太:・・・・・・ヒポポタマスもとってもポップだけどさ、「はづき」もそこそこ軽快だぞ?

はづき:あ、そう?嬉しー。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ。

健太:・・・・・・。

はづき:・・・・・・。

健太:・・・・・・。

はづき:・・・・・・。

健太:・・・・・・。

(イヌ:ワン!)

はづき:・・・・・・。

健太:・・・・・・。

はづき:・・・・・・怒ってる?

健太:・・・・・・怒ってる。

はづき:・・・だって健太と戦いたかったんだもーん!

健太:やれやれ・・・。はづこの時点でもう何となくだったよ。

はづき:健太戦ってって言ってもどうせ一戦交えてくれないでしょー?!

健太:交えない。

はづき:これしかなかったんだよー!

健太:今度、戦ってやるから、今日の夕飯はお前が作れ!

はづき:・・・はーい・・・。

健太:・・・・・・サンダーの効きは中々だったよ、もっと鍛錬すればどうにかなるんじゃないか?

はづき:・・・・・・頑張るよ、健太に勝つために!今度戦う時は絶対勝つからねー!

健太:・・・・・・それは、オレじゃなくて犬だ。

はづき:さーて、道具屋戻ろうかー。

健太:お前の中の「人としての優しさ」が戻ってきて欲しい。



はづき:店主ー、これをもう少し安く出来ませんかー。

健太:もう・・・8時間も粘ってるんだから諦めろ。

はづき:1Gでも。1Gでもー!

健太:オレらの財布で買うためには500Gは安くしてもらわなきゃいけないんだけど。

はづき:あたしの中の値切りスキルが上がるから!

健太:店主さん、ここのお店に封印の札ない?

はづき:・・・え?!10Gなら安くしてくれるの?!

健太:遊ばれてることに気付け。

はづき:あ、500Gも安くしてもらわないといけないの?

健太:お前の耳が遠いのか、オレ達の心の距離がここに具現化して遠くなったのか。

はづき:そっかぁ、じゃあもうちょっと安いのにするかー。

健太:これか・・・これか・・・もしくはこれかな。

はづき:これなんかどう?

健太:・・・・・・まぁ、そこそこの長さはあるし、

はづき:いい細さだしね。

健太:・・・それが食材売り場から取ったゴボウじゃなかったら是非杖として賛同したんだが。

はづき:店主さん、ためしに魔法出していい?あ、ありがと。では・・・ファイ

健太:焼きゴボウが出来るだけだが。

はづき:んー・・・店主さんこれ、ゴボウとして買います。

健太:良かった、ちゃんと野菜として買ってくれて。

はづき:この大根を杖とし

健太:店主さん、大根として買います。

はづき:・・・・・・あ、この杖いいかも。

健太:お、それはちゃんとした杖じゃないか!

はづき:驚くことでもないでしょ?

健太:これが驚くことなんだよ、お前がやると。

はづき:店主さん、これ下さい!



はづき:〜♪

健太:いい買い物したか?

はづき:凄い良い買い物。

健太:新鮮な野菜だもんな。

はづき:だね。

健太:・・・・・・冗談だったんだが。

はづき:何か言った?

健太:いや、別に。

はづき:ねぇ、また戦お!

健太:・・・こんな平和な商店街で?

はづき:・・・今度はちゃんとあたしとしてだよー。

健太:はいはい、今度なー。

はづき:サンダー!

健太:お、出がいい。

はづき:今度は絶対勝つからねー!

健太:・・・・・・おう。

はづき:あたしは健太に勝つぞー!えいえい・・・?

健太:おー!・・・・・・なんでパスした?

はづき:はははー♪

健太:ははは・・・。








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